石田法嗣・東里翔斗
あらすじ: 高校生になった加那子(山入端佳美)は、おばぁ(平良とみ)の家に引っ越したきり逢う機会がなかった幼なじみの栄順(東里翔斗)と再会する。男らしくて頼
りがいがあるが、全てひらめきで生きているような加那子の兄セイリョウ(石田法嗣)の「バンドやるどー」の一声で、栄順が歌、やはり幼なじみのマコト(宜
保秀明)がギター、セイリョウがドラムをやることになる。加那子のパートは恥ずかしがり屋の栄順を歌わせること。自ら経営するバーでプロとして歌う母・澄
子(与世山澄子)とピアニストで作曲もした父を持つ加那子も音楽が大好きだが、4歳の時に父がいなくなって以来、歌えなくなってしまったのだ。本土出身の
父は「奄美に歌を探しに行く」と出て行ったきり、何の音沙汰もなかった。バンド名は“セイリョウズ”。文化祭出場を目指して、牛小屋での練習が始まった。
最初はセイリョウに言われて渋々始めた栄順だったが、やがて歌うことの喜びに目覚めていく。音楽に夢中になっているうちに、栄順と加那子は2年生、セイ
リョウは卒業できずにもう1度3年生になった。加那子はおばぁの理容室や澄子の店“インタリュード”を手伝いながら空手部で活躍、地区予選出場が決まっ
た。気が付けば、いつもそばにいる。そんな加那子に、栄順はある日思い切って「俺たち、付き合ってるのかな」と質問する。加那子は笑顔で頷いてくのだっ
た。遂に文化祭のバンドオーディションが始まった。遥かに実力も魅力も上のバンドが次々と現れ、セイリョウズはあっさり落選。文化祭の夜、またしてもセイ
リョウにひらめきが訪れた。学校をやめて旅に行ってしまったのだ。加那子たちは3年生になる。地区決戦大会までいって負けた加那子が空手部をやめて、老眼
で細かい作業が苦手になってきたおばぁの手伝いに精を出していた頃、セイリョウは奄美を訪れていた。セイリョウは崖から落ちた父を看取ったおじぃ(武下和
平)を訪ね、父の遺品と遺骨を受け取る。島に帰ってくるなり、「東京へ行ってレコードデビューする」と宣言するセイリョウ。バンドを解散してしまった栄順
の同級生の浩(大嶺健一)がキーボードに加わり、バンド名も“ビキニング”に変えて、新たな出発を迎えるが……。
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