佐藤健・武井咲
それから10年の月日が流れ、時は明治11年。抜刀斎は剣心と名乗り、以前とは打って変わって人の命を奪うを良しとせぬ『不殺(ころさず)の誓い』を掲げ、日本各地を旅しながら、か弱き人々を剣の力で守り助ける流浪人(るろうに)として、穏やかな日々を送っていた。剣心が東京に流れ着いた頃、巷では二つの事件が進行していた。一つは中毒性の高い新型阿片の密売。もう一つは“神谷活心流 人斬り抜刀斎”を騙る辻斬り。
女医、高荷恵は身寄りのないところを豪商・武田観柳に囲われ、新型阿片の開発を行わされていたが屋敷を逃げ出した。観柳は恵を連れ戻すのに、雇っていた“抜刀斎”を差し向ける。恵の逃げ込んだ警察署内で“抜刀斎”は斬殺を繰り広げたが恵を取り逃がした。
一方、辻斬りの流派と噂され、1人を残して門下生がいなくなった神谷活心流の師範代・神谷薫は犯人と勘違いし剣心に挑みかかるが軽くいなされる。その直後に薫は“抜刀斎”と遭遇し、斬られようとしたところを剣心に救われる。
神谷道場に戻った薫に今度は別の観柳の手下たちが道場の土地を譲るよう狼藉を働く。そこに剣心が現れ、手下たちを気絶させる。やってきた警官隊に騒動の原因は自分にあって道場は無関係だと告げると、剣心は手下ともども警察へ連れて行かれた。
警察では、剣心が抜刀斎であることを知る山県有朋、斎藤一が剣心に新型阿片の捜査協力を願うが、剣心はこれを断り釈放となる。雨の中、釈放となった剣心を薫が出迎え、道場へと案内する。同じ頃、逃亡中の恵は神谷活心流門下生で神谷道場に居候する士族の少年・明神弥彦と出会い、同じく道場に居つくことになる。
ある日、町の住人達の多くが急に苦しみだす事件が起きる。恵はこれが井戸に入れられた毒のためと看破し、治療に奔走する。治療がひと段落すると恵は町の住人にこれ以上迷惑が掛らぬようにと自ら観柳の屋敷に戻る。
恵の書き置きを読んだ剣心は観柳の屋敷に向かい、手下ともども観柳を打据え恵を助け出すが、恵の口から、贋“抜刀斎”が薫を拉致し剣心との戦いを望んでいることを聞かされ、今度は薫を救うために向かうのだった。
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